週替わり日記2008秋学期 その6 S.Tの場合 [週替わり日記(2008-2009)]
こんにちは。S.Tです。ナッシュビルも最近かなり冷え込むようになり、車のフロントガラスに霜が降りる日もあるようになりました。ロースクールは、噂に聞いていたとおり勉強が大変で、特に英語があまり得意でない私は予習に追われる日々を過ごしていましたが、最近、ようやく、友達の外食等に参加する余裕がでてきました(図書館に引きこもっているところ、誘ってくださる皆さんに感謝です。)。
1. 授業の様子
秋学期に私がとった授業は、以下のとおりです。
Contracts、Legal Research & Writingは、Kさん、S.Yさん、D.Sさんの日記でも触れられているので、他の方がとっていないTorts(不法行為法)の授業について紹介しようと思います。Tortsの授業は、1L(一年生)向けの必修授業で大人数の授業ですが、完全に教授と学生または学生同士のディスカッションだけで進められていきます。教授からは予め、授業中PCで詳細なノートは取る必要がないから授業に積極的に参加するように言われ、各回ノートを取る学生が割り当てられており、彼/彼女のノートがウェブにアップされます。授業中の発言も採点対象なので、学生はかなり積極的に発言します。テキストの判例と練習問題が議論の中心ですが、早口の学生の言っていることはまだまだ私には聞き取れません。また、いくつかの判例や練習問題については、まず数分間、隣の学生とディスカッションをすることがあります。このディスカッションも採点対象に含まれていて(全体の15%)、Peer Reviewとしてたぶん学期末に教授にそれぞれ報告することになるものと思われます。私のパートナーは、明るくていい人なのですが、私の英語力不足のせいでディスカッションがそう長く続かない時もあり、そのたびに悩んでいましたが、同じ授業を取っている他のJDと話したところ、その人のパートナーはテキストを読んでこないことがあるため、ディスカッションをしていないこともあるそうで、JDでもそんなこともあるんだと思い少し安心しました。また、ディスカッションが長く続かないと、私のパートナーは後ろの席の友達も交えてディスカッションの続きをするのですが、JD3人を相手に私の入る余地はなかなか見つからずひたすら聞き入っていたところ、この前、こそっと私のパートナーにだけ意見を言ったら、「彼女がいいことを言っている」と言ってくれ、後ろの席の学生も含めたディスカッションの仲間に入れてもらえました。なお、ディスカッションは、授業内にとどまらず、Tortsの授業用のウェブサイト上でも展開され、それも採点対象になります。
また、私はTortsのみ中間テストがあったのですが、そのテストに備えて、LL.M.の学生(中国人3人、スウェーデン人1人と私)だけで勉強会をしました。毎回誰かがレクチャーし、その人を中心にディスカッションをするという形式だったのですが、他のLL.M.生の英語力の高さと授業の理解の深さには、本当に感心し、とても良い刺激になりました。この勉強会でも、私はあまりディスカッションに貢献できず、どちらかといえば分らないところ(勉強の仕方も含め)を教えてもらうばかりだったのですが、本当に良い友達に恵まれたと実感しました。
2. First Friends
Vanderbiltでは、大学が留学生に、アメリカ人の友達を紹介してくれる制度があります(First Friendsプログラム)。私のFirst Friendは、30代半ばくらいの女性で、この前は、一緒にIndian Festivalに行ってきました。このお祭りでは、American Indianが各部族の踊りを披露したり、民芸品などを売るお店がたくさん出店されます。Indianの衣装は非常にきらびやかで、部族ごとに特徴があり、その種類の多さに驚きました。また、独特の太鼓のリズムと歌声も心に響きました。お土産屋さんには、かつてキムタク主演の「ビューティフルライフ」で(古いドラマですみません。)日本でも一時有名になった「ドリームキャッチャー」がたくさん売られていました。帰る時に、First Friendに「このお祭りに来た人の中でアジア人はあなただけだったわね。」と言われ、地元のディープな一面を見られるのも、First Friendsプログラムの良さだなあと思いました。
3. Halloween Party
アメリカではHalloweenを盛大にお祝いすると聞いていたので、どんなことをするのだろうと思っていました。色々と忙しかったためロースクールが主催するパーティーに行くかどうか迷いつつ、Halloweenの数日前にコスチュームをレンタル又は購入するお店に行ったところ、非常に混んでいて熱気に包まれていました。その熱気に押され、コスチュームを購入してしまった時点で私のパーティー参加が決まりました。Halloween当日は、昼間はTortsの授業でバナナのかぶり物をかぶっている人が一人いるくらいで、特に変わった様子はなかったのですが、夜になると奇妙な格好をした人が外でかなりうろうろし始め、ダウンタウンに行くともはやそれが普通の光景となっていました。ロースクールのパーティーは、ダウンタウンのバーの2階を借り切り、ダンスパーティといういかにもアメリカ的なパーティーでした。日本では社会人になってしばらく経つとそういう機会はなくなってしまうので、存分に楽しんできました。一晩飲んで踊ったおかげでかなりリフレッシュされました。
1. 授業の様子
秋学期に私がとった授業は、以下のとおりです。
|
AM | PM |
Mon | Contracts | 予習 |
Tue | Contracts | 予習 |
Wed | Contracts | Torts |
Thu | 予習 |
Torts Writing |
Fri | Torts |
Writing Research |
Sat | Free | 翌週の予習 |
Sun | 翌週の予習 | 翌週の予習 |
Contracts、Legal Research & Writingは、Kさん、S.Yさん、D.Sさんの日記でも触れられているので、他の方がとっていないTorts(不法行為法)の授業について紹介しようと思います。Tortsの授業は、1L(一年生)向けの必修授業で大人数の授業ですが、完全に教授と学生または学生同士のディスカッションだけで進められていきます。教授からは予め、授業中PCで詳細なノートは取る必要がないから授業に積極的に参加するように言われ、各回ノートを取る学生が割り当てられており、彼/彼女のノートがウェブにアップされます。授業中の発言も採点対象なので、学生はかなり積極的に発言します。テキストの判例と練習問題が議論の中心ですが、早口の学生の言っていることはまだまだ私には聞き取れません。また、いくつかの判例や練習問題については、まず数分間、隣の学生とディスカッションをすることがあります。このディスカッションも採点対象に含まれていて(全体の15%)、Peer Reviewとしてたぶん学期末に教授にそれぞれ報告することになるものと思われます。私のパートナーは、明るくていい人なのですが、私の英語力不足のせいでディスカッションがそう長く続かない時もあり、そのたびに悩んでいましたが、同じ授業を取っている他のJDと話したところ、その人のパートナーはテキストを読んでこないことがあるため、ディスカッションをしていないこともあるそうで、JDでもそんなこともあるんだと思い少し安心しました。また、ディスカッションが長く続かないと、私のパートナーは後ろの席の友達も交えてディスカッションの続きをするのですが、JD3人を相手に私の入る余地はなかなか見つからずひたすら聞き入っていたところ、この前、こそっと私のパートナーにだけ意見を言ったら、「彼女がいいことを言っている」と言ってくれ、後ろの席の学生も含めたディスカッションの仲間に入れてもらえました。なお、ディスカッションは、授業内にとどまらず、Tortsの授業用のウェブサイト上でも展開され、それも採点対象になります。
また、私はTortsのみ中間テストがあったのですが、そのテストに備えて、LL.M.の学生(中国人3人、スウェーデン人1人と私)だけで勉強会をしました。毎回誰かがレクチャーし、その人を中心にディスカッションをするという形式だったのですが、他のLL.M.生の英語力の高さと授業の理解の深さには、本当に感心し、とても良い刺激になりました。この勉強会でも、私はあまりディスカッションに貢献できず、どちらかといえば分らないところ(勉強の仕方も含め)を教えてもらうばかりだったのですが、本当に良い友達に恵まれたと実感しました。
2. First Friends
Vanderbiltでは、大学が留学生に、アメリカ人の友達を紹介してくれる制度があります(First Friendsプログラム)。私のFirst Friendは、30代半ばくらいの女性で、この前は、一緒にIndian Festivalに行ってきました。このお祭りでは、American Indianが各部族の踊りを披露したり、民芸品などを売るお店がたくさん出店されます。Indianの衣装は非常にきらびやかで、部族ごとに特徴があり、その種類の多さに驚きました。また、独特の太鼓のリズムと歌声も心に響きました。お土産屋さんには、かつてキムタク主演の「ビューティフルライフ」で(古いドラマですみません。)日本でも一時有名になった「ドリームキャッチャー」がたくさん売られていました。帰る時に、First Friendに「このお祭りに来た人の中でアジア人はあなただけだったわね。」と言われ、地元のディープな一面を見られるのも、First Friendsプログラムの良さだなあと思いました。
3. Halloween Party
アメリカではHalloweenを盛大にお祝いすると聞いていたので、どんなことをするのだろうと思っていました。色々と忙しかったためロースクールが主催するパーティーに行くかどうか迷いつつ、Halloweenの数日前にコスチュームをレンタル又は購入するお店に行ったところ、非常に混んでいて熱気に包まれていました。その熱気に押され、コスチュームを購入してしまった時点で私のパーティー参加が決まりました。Halloween当日は、昼間はTortsの授業でバナナのかぶり物をかぶっている人が一人いるくらいで、特に変わった様子はなかったのですが、夜になると奇妙な格好をした人が外でかなりうろうろし始め、ダウンタウンに行くともはやそれが普通の光景となっていました。ロースクールのパーティーは、ダウンタウンのバーの2階を借り切り、ダンスパーティといういかにもアメリカ的なパーティーでした。日本では社会人になってしばらく経つとそういう機会はなくなってしまうので、存分に楽しんできました。一晩飲んで踊ったおかげでかなりリフレッシュされました。
週替わり日記2008秋学期 その5 D.Sの場合 [週替わり日記(2008-2009)] [編集] [週替わり日記(2008-2009)]
こんにちは。D.Sです。秋学期ももう半分以上過ぎたにもかかわらず、期待していたようには英語力が伸びず、未だに授業が十分に理解できないことがよくあり、困ったなあと思っている今日この頃です。焦りそうになりますが、焦っても仕方がないので、ぼちぼちがんばるしかないと言い聞かせながら、がんばっています。
1.秋学期の週間スケジュール
2.授業の様子
①Law and Finance of M&A
この授業は、M&Aに関してリーガル、ビジネスの両方の観点から分析するというもので、ロースクールの教授がリーガルの観点から講義され、ビジネススクールの教授がビジネスの観点から講義されます。学生も、ロースクールの学生とビジネススクールの学生の両方が取っていて、ロー、ビジネス混成のグループを作り、毎週与えられた課題についてグループで検討して成果物を提出します。課題の多くは、過去のM&Aの事例について企業価値の算定や法的問題の検討などを行うというもので、前者についてはビジネススクールの学生が主に担当し、後者についてロースクール生が主に担当するという形で進めています。成果物の作成過程において何度かミーティングを行いますが、僕は、英語力、米国法の知識においてJ.D.の学生に明らかに劣っていますので、このミーティングにおいてグループに貢献するのはかなり難しい作業となりますが、なんとかがんばっています。この授業が、今取っている授業の中で一番負担が重たいですが、内容は充実していると思います。何度もミーティングを重ねていくうちに、J.D.の学生と仲良くなれたことも良かったと感じています。
②Introduction to Accouting
授業の内容自体はそれほど難しくはないのですが、教授が早口なため聞き取れないことが多いのが悲しいです。
③ELC(Speaking Course)
英語力不足を感じているバンディの学生が無料で受けることのできる任意のイングリッシュ・レッスンです。僕は、特にスピーキングを強化したいと思い、スピーキングの練習をするクラスを取りました。1セメスターで5回くらいプレゼンテーションを行い、自分のプレゼンは全てビデオで録画されますので、後で先生と一緒にビデオを見ながらアドバイスを頂戴します。おかげさまで、少しずつですが、効果が出てきているような気もします。また、このクラスには、ロースクール生は僕しかおらず、他は他学部の人ですので、他学部の人と仲良くなれるのも良い点だと思います。
④Legal Writing
法律事務所のアソシエイトが、パートナーから、ある法律問題についていくつかの判例を分析して予想される結論をまとめるよう指示されたという想定で、アソシエイトの立場でリーガル・メモを作成します。このような作業は、日本で弁護士業務を行う中で日常的に行っていましたので、比較的なじみやすいです。
⑤Conflict of Law
僕が今取っている授業の中で唯一ロースクールの伝統的授業ぽいものです。判例がたくさん集められた教科書を読み込んでいき、授業はソクラテスメソッドで進められます。判例が非常に難解で、最初はさっぱり分かりませんでしたが、最近少しずつ分かるようになって来たような気がします。
3.余暇について
平日は、授業と予習で本当に大変ですので、週末は、妻と一緒にどこかに出かけてリフレッシュするようにしています。また、ロースクールでの学生生活も1年しかありませんので、なるべく他の学生たちと一緒に遊ぶ機会を大切にしたいと思っています。ここにいると本当にいろんな国の人と知り合うことができるので、すごく刺激を受けます。彼らと仲良くなって信頼関係を築くことができたら良いなあと思っています。具体的には、ロースクールのすぐそばに学生がたくさん住んでいるアパートがあり、そこでちょくちょく宴会が開かれますので、そこに顔を出したり、他の学生と一緒にアイスホッケーやアメフトの試合を見に行ったりしています。来週は、ハロウィンパーティがあるようなので、これも楽しみです。
1.秋学期の週間スケジュール
2.授業の様子
①Law and Finance of M&A
この授業は、M&Aに関してリーガル、ビジネスの両方の観点から分析するというもので、ロースクールの教授がリーガルの観点から講義され、ビジネススクールの教授がビジネスの観点から講義されます。学生も、ロースクールの学生とビジネススクールの学生の両方が取っていて、ロー、ビジネス混成のグループを作り、毎週与えられた課題についてグループで検討して成果物を提出します。課題の多くは、過去のM&Aの事例について企業価値の算定や法的問題の検討などを行うというもので、前者についてはビジネススクールの学生が主に担当し、後者についてロースクール生が主に担当するという形で進めています。成果物の作成過程において何度かミーティングを行いますが、僕は、英語力、米国法の知識においてJ.D.の学生に明らかに劣っていますので、このミーティングにおいてグループに貢献するのはかなり難しい作業となりますが、なんとかがんばっています。この授業が、今取っている授業の中で一番負担が重たいですが、内容は充実していると思います。何度もミーティングを重ねていくうちに、J.D.の学生と仲良くなれたことも良かったと感じています。
②Introduction to Accouting
授業の内容自体はそれほど難しくはないのですが、教授が早口なため聞き取れないことが多いのが悲しいです。
③ELC(Speaking Course)
英語力不足を感じているバンディの学生が無料で受けることのできる任意のイングリッシュ・レッスンです。僕は、特にスピーキングを強化したいと思い、スピーキングの練習をするクラスを取りました。1セメスターで5回くらいプレゼンテーションを行い、自分のプレゼンは全てビデオで録画されますので、後で先生と一緒にビデオを見ながらアドバイスを頂戴します。おかげさまで、少しずつですが、効果が出てきているような気もします。また、このクラスには、ロースクール生は僕しかおらず、他は他学部の人ですので、他学部の人と仲良くなれるのも良い点だと思います。
④Legal Writing
法律事務所のアソシエイトが、パートナーから、ある法律問題についていくつかの判例を分析して予想される結論をまとめるよう指示されたという想定で、アソシエイトの立場でリーガル・メモを作成します。このような作業は、日本で弁護士業務を行う中で日常的に行っていましたので、比較的なじみやすいです。
⑤Conflict of Law
僕が今取っている授業の中で唯一ロースクールの伝統的授業ぽいものです。判例がたくさん集められた教科書を読み込んでいき、授業はソクラテスメソッドで進められます。判例が非常に難解で、最初はさっぱり分かりませんでしたが、最近少しずつ分かるようになって来たような気がします。
3.余暇について
平日は、授業と予習で本当に大変ですので、週末は、妻と一緒にどこかに出かけてリフレッシュするようにしています。また、ロースクールでの学生生活も1年しかありませんので、なるべく他の学生たちと一緒に遊ぶ機会を大切にしたいと思っています。ここにいると本当にいろんな国の人と知り合うことができるので、すごく刺激を受けます。彼らと仲良くなって信頼関係を築くことができたら良いなあと思っています。具体的には、ロースクールのすぐそばに学生がたくさん住んでいるアパートがあり、そこでちょくちょく宴会が開かれますので、そこに顔を出したり、他の学生と一緒にアイスホッケーやアメフトの試合を見に行ったりしています。来週は、ハロウィンパーティがあるようなので、これも楽しみです。
週替わり日記2008秋学期 その4 S.Yの場合 [週替わり日記(2008-2009)]
こんにちは。S.Yです。アメリカに来てから約4ヶ月が経過しました。想像していた通り授業についていくのが大変で、こんな状態で試験を乗り切れるのだろうか・・・と思っているところなのですが、もうはや次の学期(春学期)の登録科目を考えなくてはいけないません。本当に月日が経つのが早いです。それだけ充実してるということでしょうか・・・。
以下、秋学期の様子に加えて、7週間過ごしたBostonでのサマースクールについても少し書かせて頂きます。
1.サマースクールについて
サマースクールは、Vanderbiltではなく、Boston Universityのプログラムに参加しました(大学によっては、その大学のサマースクールに参加することを義務付けているところもありますが、Vanderbiltは自由です。Vanderbiltのサマープログラムの最終週には全員参加する必要があったようですが、うっかり気付かず参加しませんでした)。別の大学のサマープログラムに参加するメリットは、①別の大学のLL.M.生と友達になれる、②単純に別の都市での生活を楽しむことができることなどがあると思います。他方で、デメリットとしては、①生活設営の時間が短くなってしまう、②費用が高くなる可能性があることなどがあると思います(移動のフライト代など。当方の場合、Boston Universityのサマープログラムが終了からVanderbiltでのLL.M.プログラム開始日まで3日(しかも1日は移動日、1日は日曜日で営業日ではない)しかありませんでした。その3日間で住まいを見つけることは不可能と考え、サマープログラム前にNashville入りして住まいの契約を行ったので、サマープログラム期間中は、ボストンでの寮費とNashvilleでの住居費の二重払いをせざるを得ませんでした。但し、それほど住まいにこだわりがないのであれば、このような事態を避けることは可能と思います)。
2.秋学期の週間スケジュール
3.授業の様子
①Contracts
典型的なロースクールの授業という感じで、ひたすら判例を読んで教授がソクラテスメソッドで生徒とやり取りをしながら授業を進めていきます。教授の英語が大変クリアで、また効果的にパワーポイントを使いながらの授業なので大変分かりやすいです。JDの学生にとって、1L(JD1年生)の成績は就職等の観点から非常に重要なので、1Lのための授業である本授業は、2L(JD2年生)及び3L(JD3年生)の授業である以下の②、③、⑤よりも生徒の発言意欲が比較的高いように感じます。
②Corporations
Kさんも書かれているように、日本の法学部の授業に近いかなと思います。教授が時々相当早口になるのが辛いです。
③Economics of Regulations and Antitrust
独禁法の授業を取りたくてとった科目ですが、独禁法というよりはまさに経済学。経済学の知見がほぼない当方にとっては非常に難しい授業。ただ、独禁法を理解するためにはEconomicsが非常に重要であることを改めて実感しています。
④Legal Writing
唯一LL.M.生のみで構成されている授業。(どうでもいいですが)教授が非常にハイテンション。弁護士事務所のアソシエイトであるというシュミレーションのもと、Legal memoを書くことが授業の中心です。
⑤EU Competition Law
ショートコースと呼ばれる1週間の集中講義。かつてVanderbiltのLL.M.に在籍していたドイツ人が講師。前半はEUの制度の説明、後半は独禁法の説明。当方は、Auditとして本授業を受講したため、テストを受ける必要はありませんでした(しかしその分単位も貰えない)。
4.その他
①車生活
日本で車の免許を取得したものの一度も運転したことがない完全なペーパードライバーだったので当初は不安でしたが、こちらは道路が広いこともあり今はドライブがよい気分転換になるレベルになりました(あくまで自己評価ですが。ちなみに車が必須かというと、私のように車で通学する場合は必須だと思います。しかしながら、大学から徒歩圏内に住むのであれば、普段は歩きで、遠出するときだけ車を持っている人に乗せて貰うなどして生活可能です。)。東京に戻ったら車を運転することはないと思いますので、車生活を楽しみたいと思っています。
②大学のサポート
他のLL.M.について知りませんので比較はできませんが、少なくともVanderbiltは、授業外でも非常に手厚いサポートをしてくれる大学だと思います。いろいろなプログラムがあるのですが、私が参加している2つのプログラムを以下紹介します。
(1)First Friendsプログラム
大学の国際部が、留学生に対してそれぞれの留学生の出身国に興味を持っているアメリカ人を紹介してくれます。
(2)Mentor制度
ロースクールの学生団体が、1L及びLL.M.生に対してMentorとして2Lあるいは3Lを紹介してくれる。週に1回ランチを食べながら、授業の相談とかに乗ってもらってます。
③遠出
ナッシュビルには日本からの直行便は残念ながらありませんが、国内便は充実していますし、空港までは車で20分位で行くことができます。先日New Yorkに行ってきました。飛行時間は2時間(時差が1時間あるので、実際は3時間経過してしまいますが)位です。正直言って学期中はThanksgiving休暇中の小旅行を除いて遠出する余裕はないですが、冬休みなどにどこかいけたらいいなと思います。
④気分転換
特に月曜と火曜は授業が3つずつあるので予習が大変なのですが、少なくとも1週間1回程度は、友達と外食するか、友達の家でご飯を一緒に食べるか、大学近くの寮での飲み会に行くかなどの機会があり、とてもよい気分転換になってます。受験体験記にも書きましたが、LL.M.の規模が比較的小さいこともあり、非常にアットホームでこの大学を選んでよかったなと改めて感じます。
以下、秋学期の様子に加えて、7週間過ごしたBostonでのサマースクールについても少し書かせて頂きます。
1.サマースクールについて
サマースクールは、Vanderbiltではなく、Boston Universityのプログラムに参加しました(大学によっては、その大学のサマースクールに参加することを義務付けているところもありますが、Vanderbiltは自由です。Vanderbiltのサマープログラムの最終週には全員参加する必要があったようですが、うっかり気付かず参加しませんでした)。別の大学のサマープログラムに参加するメリットは、①別の大学のLL.M.生と友達になれる、②単純に別の都市での生活を楽しむことができることなどがあると思います。他方で、デメリットとしては、①生活設営の時間が短くなってしまう、②費用が高くなる可能性があることなどがあると思います(移動のフライト代など。当方の場合、Boston Universityのサマープログラムが終了からVanderbiltでのLL.M.プログラム開始日まで3日(しかも1日は移動日、1日は日曜日で営業日ではない)しかありませんでした。その3日間で住まいを見つけることは不可能と考え、サマープログラム前にNashville入りして住まいの契約を行ったので、サマープログラム期間中は、ボストンでの寮費とNashvilleでの住居費の二重払いをせざるを得ませんでした。但し、それほど住まいにこだわりがないのであれば、このような事態を避けることは可能と思います)。
2.秋学期の週間スケジュール
|
AM | PM |
Mon |
Contracts Economics of Regulations and Antitrust |
Corporations |
Tue |
Contracts Economics of Regulations and Antitrust |
Corporations |
Wed | Contracts | 復習 |
Thu | 予習 |
Writing |
Fri | 予習 |
Writing Research |
Sat | Free | 予習 |
Sun | 予習 | 予習 |
3.授業の様子
①Contracts
典型的なロースクールの授業という感じで、ひたすら判例を読んで教授がソクラテスメソッドで生徒とやり取りをしながら授業を進めていきます。教授の英語が大変クリアで、また効果的にパワーポイントを使いながらの授業なので大変分かりやすいです。JDの学生にとって、1L(JD1年生)の成績は就職等の観点から非常に重要なので、1Lのための授業である本授業は、2L(JD2年生)及び3L(JD3年生)の授業である以下の②、③、⑤よりも生徒の発言意欲が比較的高いように感じます。
②Corporations
Kさんも書かれているように、日本の法学部の授業に近いかなと思います。教授が時々相当早口になるのが辛いです。
③Economics of Regulations and Antitrust
独禁法の授業を取りたくてとった科目ですが、独禁法というよりはまさに経済学。経済学の知見がほぼない当方にとっては非常に難しい授業。ただ、独禁法を理解するためにはEconomicsが非常に重要であることを改めて実感しています。
④Legal Writing
唯一LL.M.生のみで構成されている授業。(どうでもいいですが)教授が非常にハイテンション。弁護士事務所のアソシエイトであるというシュミレーションのもと、Legal memoを書くことが授業の中心です。
⑤EU Competition Law
ショートコースと呼ばれる1週間の集中講義。かつてVanderbiltのLL.M.に在籍していたドイツ人が講師。前半はEUの制度の説明、後半は独禁法の説明。当方は、Auditとして本授業を受講したため、テストを受ける必要はありませんでした(しかしその分単位も貰えない)。
4.その他
①車生活
日本で車の免許を取得したものの一度も運転したことがない完全なペーパードライバーだったので当初は不安でしたが、こちらは道路が広いこともあり今はドライブがよい気分転換になるレベルになりました(あくまで自己評価ですが。ちなみに車が必須かというと、私のように車で通学する場合は必須だと思います。しかしながら、大学から徒歩圏内に住むのであれば、普段は歩きで、遠出するときだけ車を持っている人に乗せて貰うなどして生活可能です。)。東京に戻ったら車を運転することはないと思いますので、車生活を楽しみたいと思っています。
②大学のサポート
他のLL.M.について知りませんので比較はできませんが、少なくともVanderbiltは、授業外でも非常に手厚いサポートをしてくれる大学だと思います。いろいろなプログラムがあるのですが、私が参加している2つのプログラムを以下紹介します。
(1)First Friendsプログラム
大学の国際部が、留学生に対してそれぞれの留学生の出身国に興味を持っているアメリカ人を紹介してくれます。
(2)Mentor制度
ロースクールの学生団体が、1L及びLL.M.生に対してMentorとして2Lあるいは3Lを紹介してくれる。週に1回ランチを食べながら、授業の相談とかに乗ってもらってます。
③遠出
ナッシュビルには日本からの直行便は残念ながらありませんが、国内便は充実していますし、空港までは車で20分位で行くことができます。先日New Yorkに行ってきました。飛行時間は2時間(時差が1時間あるので、実際は3時間経過してしまいますが)位です。正直言って学期中はThanksgiving休暇中の小旅行を除いて遠出する余裕はないですが、冬休みなどにどこかいけたらいいなと思います。
④気分転換
特に月曜と火曜は授業が3つずつあるので予習が大変なのですが、少なくとも1週間1回程度は、友達と外食するか、友達の家でご飯を一緒に食べるか、大学近くの寮での飲み会に行くかなどの機会があり、とてもよい気分転換になってます。受験体験記にも書きましたが、LL.M.の規模が比較的小さいこともあり、非常にアットホームでこの大学を選んでよかったなと改めて感じます。
Chattanooga [Nashville近辺情報]
今回は、Nashvilleから気軽に行ける観光地、Chattanoogaを紹介したいと思います。
Nashvilleから高速道路(この近辺の高速道路はすべて無料です)で1時間半程で、Chattanoogaに到着。
同じTennessee州にあるのですが、州の東端にあるChattanoogaはEastern time zoneで、Central time zoneのNashvilleとは1時間の時差があります。
大きな見所は3か所。
Tennessee州に隣接する7州(Georgia, Tennessee, Alabama, North Carolina, South Carolina, Kentucky,Virginia)を同時に見渡すことができるRock City Gardens。
(Tennesseeはアメリカ南部の内陸部に位置し、8州と隣接しているという珍しい州です。)
もちろんどこが州境かは全然分かりませんが、見渡す限り地平線が広がり、広大なアメリカ大陸を感じることができます。
こちらはRuby Fallという洞窟。鍾乳洞を進むと、洞窟内に滝が現れます。
洞窟内なので当然真っ暗で、本来は滝は見えずに水の流れる音しか聞こえませんが、綺麗にライトアップされ、幻想的な滝を見ることができます。
こちらはInclineと呼ばれるケーブルカー。
最も急勾配の箇所は、100mで70m以上も登るほどの急勾配です。
Nashvilleから高速道路(この近辺の高速道路はすべて無料です)で1時間半程で、Chattanoogaに到着。
同じTennessee州にあるのですが、州の東端にあるChattanoogaはEastern time zoneで、Central time zoneのNashvilleとは1時間の時差があります。
大きな見所は3か所。
Tennessee州に隣接する7州(Georgia, Tennessee, Alabama, North Carolina, South Carolina, Kentucky,Virginia)を同時に見渡すことができるRock City Gardens。
(Tennesseeはアメリカ南部の内陸部に位置し、8州と隣接しているという珍しい州です。)
もちろんどこが州境かは全然分かりませんが、見渡す限り地平線が広がり、広大なアメリカ大陸を感じることができます。
こちらはRuby Fallという洞窟。鍾乳洞を進むと、洞窟内に滝が現れます。
洞窟内なので当然真っ暗で、本来は滝は見えずに水の流れる音しか聞こえませんが、綺麗にライトアップされ、幻想的な滝を見ることができます。
こちらはInclineと呼ばれるケーブルカー。
最も急勾配の箇所は、100mで70m以上も登るほどの急勾配です。
週替わり日記2008秋学期 その3 N.Mの場合 [週替わり日記(2008-2009)]
こんにちは。N.Mです。秋学期が始まってから約一月半が過ぎましたが、いまだに4重苦(読めない、聞けない、話せない、書けない)で苦しんでいます。お隣アラバマ州出身のヘレンケラーに負けないように、またこちらの幼稚園に通って2か月の娘(3歳)に追いつかれないよう頑張っているつもりですが、早くも「パパ!“ハロー”じゃなくて“ヘロー”でしょ!」と厳しい指摘を受けてしまいました。
1.サマープログラム(English for Legal Purposes Institute)について
6月下旬に家族(妻・2歳の娘)とともにナッシュビルに到着し、ひととおり生活のセットアップをすませて7月中旬から4週間に渡るサマープログラムに参加しました。サマープログラムでは、平日9時から13時まで、法律英語と大学の授業で必要な英語スキルについての授業が行われました。英語に慣れる、という意味で役に立ったのはもちろんですが、それよりもむしろ①午後を生活のセットアップにあてられた(特に家族帯同だと色々と大変です)、②LL.Mの同級生(約半数が全4週間参加し、最後の1週間はほぼ全員参加しました)と仲良くなれた、という点が良かったと思います。
2.LL.M Class of 2009について
今年のLL.Mは全員で30名、このうち日本人が6名です。また、このほかに2年目のH.Tさんと韓国人、インド人各1名が2年目として在籍しています。JDが1学年200名弱ですので、ロースクール全体としても規模は大きくはありません。特にLL.Mは全員がお互いに“クラスメイト”として認識できる規模で、多すぎず、少なすぎずちょうど良い規模だと思います。独身・単身者の多くが住む学校の目の前のアパートメントでは毎週のように夜中まで(夜中から?)酒盛りが行われているようです。このへんについては、深夜の部レギュラーメンバーのS.Yさん、I.Aさん、お願いします。なお、出身国は、日本が最多で、以下人数順に中国、タイ、ドイツ、ノルウェー、韓国、ブラジル、インド、ニカラグア、ベネズエラ、フィンランド、ナイジェリア、フィリピン、アルゼンチン、ロシア、ルクセンブルグと規模のわりには多岐に渡っています。日本人は今年も最多ですが、これまでも(意外にも)かなりの割合を占めていたようで、学校のスタッフも「日本人が何たるか」、をよく知っておられるので、何かと助かります。
3.秋学期の週間スケジュール
私は2年間当校に在籍する予定ですので、H.Tさんと同じくLaw & Business Programの履修を前提に、同プログラムの必修科目(会社法、証券取引法、税法、会計学入門、ファイナンス入門)のうち3科目(会社法、税法、会計学入門)を履修しています。このほか、LL.M全員必修のIntroduction to Legal Research & Writing in the United Statesと、オリエンテーション期間中にJDを含めた新入生全員が受講するLife of Lawというショートコースをあわせ、計13単位を履修しています。なお、私は卒業論文を書かないCourse Trackですので、卒業単位は23単位です。 また、この他、LL.Mの希望者が無料で受講できる英語の授業も週2コマ受講しています。大学の英語教育機関(ELC)から、サマープログラムと同じ講師が派遣され、発音矯正など、受講者の希望に沿ってテーマを選定してくれます。また、この他にも当校のGraduate StudentはELCで開講しているコースのうち希望コースを1つ無料で受講できます。今学期は気持に余裕がなく見送りましたが、来学期は挑戦してみようと思っています。
会社法は、今期は2人の教授が開講していますが、私は、このうちLLCなどCorporation以外の形態についてもカバーする4単位(他方は3単位)の授業を選択しました。毎回のReading Assignmentは10~20ページ程度と多くはありませんが、連邦、デラウェア州、ニューヨーク州などJurisdictionごとに考え方が若干異なるので、深く理解しようとするとなかなか奥が深く、気づいたら随分長い時間教科書(日本語の参考書を含め)と向かい合っていた、ということもあります(眠りに落ちていることもよくあります。)。担当教授はとても上品な方でゆっくり話される上、LL.MプログラムのDirectorでもあることから、外国人(特に日本人)の語学能力をよく理解されていて、授業終了後質問に行くと、懇切丁寧に、かつ、さらにゆっくり説明してくれます。また、毎週水曜日の昼は昼食持参のオフィスアワーとされていて、授業に関する質問のみならず、LL.Mプログラムに関する意見なども聞いてもらえます。当校の看板科目の一つですので、他の学生たちも積極的に授業に参加しています。
税法は、実はほとんど興味がないにもかかわらず必修科目だから、ということで履修したのですが、今学期の履修科目の中では断然面白く、はまってしまっています。カバー範囲は連邦税の大部分を占める個人所得税で、Federal Tax CodeというStatuteはあるのですが、単に条文をなぞるのではなく、ケースをもとに、憲法との関連や、経済的な視点などから、「税金とは何ぞや」を問うダイナミックな授業が展開されています。他の授業では、JD達は教授がしゃべったことを猛烈なスピードでタイプしてノートを取るのが一般的ですが、この授業では、「自分のレクチャーノートを毎週サイトにアップするのでノートを取る必要は一切ない。授業中は考えることに集中しなさい」という方針なので、とてもノートなどを取れない私には有難い一方、教授は議論を好み、バシバシ指名されるので、かなり緊張感があります(ただし教授はせっかちでもあるので、う~とか、あ~とか言っていると自分でさっさと答えて先に進んでくれます)。MBAホルダーでもある教授はかなりの熱血漢で、興奮してくると、叫んだり、とび跳ねたり、机の上に飛び乗ったりとかなり危ないのですが(他の教授も彼は???と言っていました)、日本の大学の授業ではありえない熱い雰囲気に時間を忘れてのめりこんでしまいます。
会計学入門は、「簿記がわかれば大丈夫」と聞いていたのですが、今年から講師が変わり、そもそも講師の英語がまったく聞き取れず教室で何が起こっているのかわからない、というピンチに直面しています。その旨講師に率直に打ち明けたところ、「僕は日本に留学していたことがあるし、今のクライアント(彼はナッシュビルの会計事務所のパートナーCPAです)も日本企業だから、君の状況はよくわかるよ。」と(結構上手な日本語で)なぐさめてくれました。とはいえ困った状況はまったく変わらないのですが…。
4.学校外生活
私は妻と娘を連れてきているため、自分が勉強に打ち込むためにも、家族のケアーが重要となってきます。こちらで生きていくためには、まずは車と英語、ということで渡米直後から妻は車の運転の練習を始めました。日本では完全にペーパードライバーだったのですが、こちらは道や駐車場も広く、交通量も多くないので、すぐに運転できるようになり毎日学校まで送り迎えしてもらっています(片道10分弱ですが)。また、英語については、複数の教会で無料の英会話教室が開かれていて、妻も毎週火・水・木・日と3つの教会に通っています(すべて無料です)。また、当校のELCや近くにある他の大学のELSに通われている奥様方もおられます。この他、教会以外でも無料のConversation Partner Programなどがあって、私も週1回参加しています。私のパートナーはアメリカ人の女子短大生で、毎回1時間強のひそかに楽しい(!)時間です。
教会で知り合った夫婦にナッシュビルを案内してもらいました。
大都会と違ってこちらの人は本当に親切です。
ナッシュビルには日系企業も多く、親日的な土地だと感じることが多いですが、NYCなどと比べれば在留日本人も圧倒的に少なく(1000人弱)、日本人学校もありません(ナッシュビルから30分ぐらいのところに補習校はあり、かなりの数の小中学生が在籍しているようです)。娘の幼稚園のことが気にかかっていたのですが、在校生の方やビジネススクールの方の奥様などからいろいろ教えていただき、学校のそばにある教会付属のとても評判のいい幼稚園に入れることができました。今年は日本人の子供が4人在籍しているのですが、同じクラスにはアメリカ人の子供しかいないので、娘は先生や他の子供と英語でコミュニケーションを取らなくてはなりません。日本でも母親から長時間離れたことがないので心配していたのですが、最初のうちは泣いていたものの、すぐに慣れ、今では毎朝投げキッスでバイバイするようになりました。先生方もとても熱心で、とてもよく子供を観察していてくれます。妻も英語ができないため先生との会話を心配していましたが、根気強く妻に付き合ってくれ、うまく通じなければ手紙を書いてくれたりするので問題ありません。
娘の通う幼稚園です。大きな教会の中にあります。
幼稚園の遠足でZooに行きました。仲のいいお友達と。
幼稚園以外でも、子供を育てる環境、という点では当地は最高だと思います。ナッシュビル自体、比較的生活水準が高く教育レベルも高い町とされているうえ、当校が所在し、留学生の多くが住むエリアは、その中でもいわゆる「いいエリア」で、治安も大変よく、教育施設、きれいな公園等やかわいい子供服屋さん、質のいいおもちゃ屋さんなども多くあります。また、州都かつ州最大の都市で不便はないにもかかわらず、日常生活は車で15分以内のエリアですべて済ますことができるので、家族との時間も多く持つことができます。どうせなら、豊かな自然に囲まれたゆとりのある生活を送りたい、という方にはおススメです。
アパートメントの目の前にある大きな公園。よくここで家族で
ピクニックをします。立派なテニスコートもあっていつでも無料
で使えます。
NAPという児童館みたいなところ。お母さん同士の情報交換
も大切です。
1.サマープログラム(English for Legal Purposes Institute)について
6月下旬に家族(妻・2歳の娘)とともにナッシュビルに到着し、ひととおり生活のセットアップをすませて7月中旬から4週間に渡るサマープログラムに参加しました。サマープログラムでは、平日9時から13時まで、法律英語と大学の授業で必要な英語スキルについての授業が行われました。英語に慣れる、という意味で役に立ったのはもちろんですが、それよりもむしろ①午後を生活のセットアップにあてられた(特に家族帯同だと色々と大変です)、②LL.Mの同級生(約半数が全4週間参加し、最後の1週間はほぼ全員参加しました)と仲良くなれた、という点が良かったと思います。
2.LL.M Class of 2009について
今年のLL.Mは全員で30名、このうち日本人が6名です。また、このほかに2年目のH.Tさんと韓国人、インド人各1名が2年目として在籍しています。JDが1学年200名弱ですので、ロースクール全体としても規模は大きくはありません。特にLL.Mは全員がお互いに“クラスメイト”として認識できる規模で、多すぎず、少なすぎずちょうど良い規模だと思います。独身・単身者の多くが住む学校の目の前のアパートメントでは毎週のように夜中まで(夜中から?)酒盛りが行われているようです。このへんについては、深夜の部レギュラーメンバーのS.Yさん、I.Aさん、お願いします。なお、出身国は、日本が最多で、以下人数順に中国、タイ、ドイツ、ノルウェー、韓国、ブラジル、インド、ニカラグア、ベネズエラ、フィンランド、ナイジェリア、フィリピン、アルゼンチン、ロシア、ルクセンブルグと規模のわりには多岐に渡っています。日本人は今年も最多ですが、これまでも(意外にも)かなりの割合を占めていたようで、学校のスタッフも「日本人が何たるか」、をよく知っておられるので、何かと助かります。
3.秋学期の週間スケジュール
私は2年間当校に在籍する予定ですので、H.Tさんと同じくLaw & Business Programの履修を前提に、同プログラムの必修科目(会社法、証券取引法、税法、会計学入門、ファイナンス入門)のうち3科目(会社法、税法、会計学入門)を履修しています。このほか、LL.M全員必修のIntroduction to Legal Research & Writing in the United Statesと、オリエンテーション期間中にJDを含めた新入生全員が受講するLife of Lawというショートコースをあわせ、計13単位を履修しています。なお、私は卒業論文を書かないCourse Trackですので、卒業単位は23単位です。 また、この他、LL.Mの希望者が無料で受講できる英語の授業も週2コマ受講しています。大学の英語教育機関(ELC)から、サマープログラムと同じ講師が派遣され、発音矯正など、受講者の希望に沿ってテーマを選定してくれます。また、この他にも当校のGraduate StudentはELCで開講しているコースのうち希望コースを1つ無料で受講できます。今学期は気持に余裕がなく見送りましたが、来学期は挑戦してみようと思っています。
会社法は、今期は2人の教授が開講していますが、私は、このうちLLCなどCorporation以外の形態についてもカバーする4単位(他方は3単位)の授業を選択しました。毎回のReading Assignmentは10~20ページ程度と多くはありませんが、連邦、デラウェア州、ニューヨーク州などJurisdictionごとに考え方が若干異なるので、深く理解しようとするとなかなか奥が深く、気づいたら随分長い時間教科書(日本語の参考書を含め)と向かい合っていた、ということもあります(眠りに落ちていることもよくあります。)。担当教授はとても上品な方でゆっくり話される上、LL.MプログラムのDirectorでもあることから、外国人(特に日本人)の語学能力をよく理解されていて、授業終了後質問に行くと、懇切丁寧に、かつ、さらにゆっくり説明してくれます。また、毎週水曜日の昼は昼食持参のオフィスアワーとされていて、授業に関する質問のみならず、LL.Mプログラムに関する意見なども聞いてもらえます。当校の看板科目の一つですので、他の学生たちも積極的に授業に参加しています。
税法は、実はほとんど興味がないにもかかわらず必修科目だから、ということで履修したのですが、今学期の履修科目の中では断然面白く、はまってしまっています。カバー範囲は連邦税の大部分を占める個人所得税で、Federal Tax CodeというStatuteはあるのですが、単に条文をなぞるのではなく、ケースをもとに、憲法との関連や、経済的な視点などから、「税金とは何ぞや」を問うダイナミックな授業が展開されています。他の授業では、JD達は教授がしゃべったことを猛烈なスピードでタイプしてノートを取るのが一般的ですが、この授業では、「自分のレクチャーノートを毎週サイトにアップするのでノートを取る必要は一切ない。授業中は考えることに集中しなさい」という方針なので、とてもノートなどを取れない私には有難い一方、教授は議論を好み、バシバシ指名されるので、かなり緊張感があります(ただし教授はせっかちでもあるので、う~とか、あ~とか言っていると自分でさっさと答えて先に進んでくれます)。MBAホルダーでもある教授はかなりの熱血漢で、興奮してくると、叫んだり、とび跳ねたり、机の上に飛び乗ったりとかなり危ないのですが(他の教授も彼は???と言っていました)、日本の大学の授業ではありえない熱い雰囲気に時間を忘れてのめりこんでしまいます。
会計学入門は、「簿記がわかれば大丈夫」と聞いていたのですが、今年から講師が変わり、そもそも講師の英語がまったく聞き取れず教室で何が起こっているのかわからない、というピンチに直面しています。その旨講師に率直に打ち明けたところ、「僕は日本に留学していたことがあるし、今のクライアント(彼はナッシュビルの会計事務所のパートナーCPAです)も日本企業だから、君の状況はよくわかるよ。」と(結構上手な日本語で)なぐさめてくれました。とはいえ困った状況はまったく変わらないのですが…。
4.学校外生活
私は妻と娘を連れてきているため、自分が勉強に打ち込むためにも、家族のケアーが重要となってきます。こちらで生きていくためには、まずは車と英語、ということで渡米直後から妻は車の運転の練習を始めました。日本では完全にペーパードライバーだったのですが、こちらは道や駐車場も広く、交通量も多くないので、すぐに運転できるようになり毎日学校まで送り迎えしてもらっています(片道10分弱ですが)。また、英語については、複数の教会で無料の英会話教室が開かれていて、妻も毎週火・水・木・日と3つの教会に通っています(すべて無料です)。また、当校のELCや近くにある他の大学のELSに通われている奥様方もおられます。この他、教会以外でも無料のConversation Partner Programなどがあって、私も週1回参加しています。私のパートナーはアメリカ人の女子短大生で、毎回1時間強のひそかに楽しい(!)時間です。
教会で知り合った夫婦にナッシュビルを案内してもらいました。
大都会と違ってこちらの人は本当に親切です。
ナッシュビルには日系企業も多く、親日的な土地だと感じることが多いですが、NYCなどと比べれば在留日本人も圧倒的に少なく(1000人弱)、日本人学校もありません(ナッシュビルから30分ぐらいのところに補習校はあり、かなりの数の小中学生が在籍しているようです)。娘の幼稚園のことが気にかかっていたのですが、在校生の方やビジネススクールの方の奥様などからいろいろ教えていただき、学校のそばにある教会付属のとても評判のいい幼稚園に入れることができました。今年は日本人の子供が4人在籍しているのですが、同じクラスにはアメリカ人の子供しかいないので、娘は先生や他の子供と英語でコミュニケーションを取らなくてはなりません。日本でも母親から長時間離れたことがないので心配していたのですが、最初のうちは泣いていたものの、すぐに慣れ、今では毎朝投げキッスでバイバイするようになりました。先生方もとても熱心で、とてもよく子供を観察していてくれます。妻も英語ができないため先生との会話を心配していましたが、根気強く妻に付き合ってくれ、うまく通じなければ手紙を書いてくれたりするので問題ありません。
娘の通う幼稚園です。大きな教会の中にあります。
幼稚園の遠足でZooに行きました。仲のいいお友達と。
幼稚園以外でも、子供を育てる環境、という点では当地は最高だと思います。ナッシュビル自体、比較的生活水準が高く教育レベルも高い町とされているうえ、当校が所在し、留学生の多くが住むエリアは、その中でもいわゆる「いいエリア」で、治安も大変よく、教育施設、きれいな公園等やかわいい子供服屋さん、質のいいおもちゃ屋さんなども多くあります。また、州都かつ州最大の都市で不便はないにもかかわらず、日常生活は車で15分以内のエリアですべて済ますことができるので、家族との時間も多く持つことができます。どうせなら、豊かな自然に囲まれたゆとりのある生活を送りたい、という方にはおススメです。
アパートメントの目の前にある大きな公園。よくここで家族で
ピクニックをします。立派なテニスコートもあっていつでも無料
で使えます。
NAPという児童館みたいなところ。お母さん同士の情報交換
も大切です。
週替わり日記2008秋学期 その2 Kの場合 [週替わり日記(2008-2009)]
1. 週間スケジュール
秋学期は、Contracts(4), Corporations(3), Intro Accounting(2), Writing & Research(2)の計4科目(11単位)としました。
その他、秋学期の最初の1週間に、JD1年生とLL.M.全員が受講を義務付けられているアメリカ法入門の"Life of Law"(1)を受講したので秋学期は合計12単位となります。(卒業に必要な最低単位数は23単位)
2.授業の様子
Contracts
典型的なcommon lawの科目なので、とにかく判例を読み込むことが求められます。
授業では予習してきた判例をもとに議論が進められます。いわゆるソクラテスメソッドで、当該判例の事実関係の整理から始まり、何が争点なのか、裁判所の結論、およびその理由付けは何なのか、別の似た判例で結論・理由付けが異なるのは何故なのか等、矢継ぎ早に教授から質問が浴びせられます。当てられた学生がそれに答えていき、そのやり取りの中からルール等を学んでいくというものです。
まだまだ英語力に不安のある現在では、教授の話を聞きとるのに精いっぱいなのに、教授以上の早口で答える学生の回答を聞きとるのに非常に苦労しています。
1日にだいたい3つくらいの判例を学ぶのですが(古くは18世紀のイギリスの判例まで扱うこともあります)、予習ではそれに関連するRestatmentやUCC(単純に言えば各州が参考にするモデル法)も読まなければならず、時間がかかっていますが、いかにもアメリカ法といった科目なので面白みを感じながら勉強しています。
Corporations
会社法の授業ですが、基本的に制定法の授業なので、Contractsのようにcaseを読み込むというよりも、制度の趣旨や関係法令の勉強が中心になるので、日本の法学部の授業に似ているかなと思います。
Intro Accounting
地元ナッシュビルの会計事務所の方による授業で、会計の基礎を実務に即した形で勉強しています。
特に今年は、学期中にアメリカの金融危機・政府によるbailout等の大きな出来事がリアルタイムで起こったので、それに関しても授業で取り上げられました。
Writing & Research
これはLL.M.全員受講必須の授業で、lawyerとして必要なwriting能力や、westlawとLexisというオンラインでの判例・文献等の検索サービスの利用法を通じたresearch能力習得に向けたものです。
LL.M. English
通常の授業とは別個で、英語力に不安のあるLL.M.生を対象に、ELC(English Language Center)という大学の語学教育機関の先生が英語の授業をしてくれています。
現在参加しているのは私を含めて4~5人程度ですが、少人数であるが故のメリットを生かし、その都度我々の要望を聞いてくれ、発音や日常会話などの授業をしてもらっています。
|
AM | PM |
Mon | Contracts |
Corporations Intro Accounting |
Tue | Contracts |
Corporations LLM English |
Wed | Contracts | 復習 |
Thu | 翌週の予習 |
Writing LLM English |
Fri | 翌週の予習 |
Writing Research |
Sat | Free | Free |
Sun | 翌週の予習 | 翌週の予習 |
秋学期は、Contracts(4), Corporations(3), Intro Accounting(2), Writing & Research(2)の計4科目(11単位)としました。
その他、秋学期の最初の1週間に、JD1年生とLL.M.全員が受講を義務付けられているアメリカ法入門の"Life of Law"(1)を受講したので秋学期は合計12単位となります。(卒業に必要な最低単位数は23単位)
2.授業の様子
Contracts
典型的なcommon lawの科目なので、とにかく判例を読み込むことが求められます。
授業では予習してきた判例をもとに議論が進められます。いわゆるソクラテスメソッドで、当該判例の事実関係の整理から始まり、何が争点なのか、裁判所の結論、およびその理由付けは何なのか、別の似た判例で結論・理由付けが異なるのは何故なのか等、矢継ぎ早に教授から質問が浴びせられます。当てられた学生がそれに答えていき、そのやり取りの中からルール等を学んでいくというものです。
まだまだ英語力に不安のある現在では、教授の話を聞きとるのに精いっぱいなのに、教授以上の早口で答える学生の回答を聞きとるのに非常に苦労しています。
1日にだいたい3つくらいの判例を学ぶのですが(古くは18世紀のイギリスの判例まで扱うこともあります)、予習ではそれに関連するRestatmentやUCC(単純に言えば各州が参考にするモデル法)も読まなければならず、時間がかかっていますが、いかにもアメリカ法といった科目なので面白みを感じながら勉強しています。
Corporations
会社法の授業ですが、基本的に制定法の授業なので、Contractsのようにcaseを読み込むというよりも、制度の趣旨や関係法令の勉強が中心になるので、日本の法学部の授業に似ているかなと思います。
Intro Accounting
地元ナッシュビルの会計事務所の方による授業で、会計の基礎を実務に即した形で勉強しています。
特に今年は、学期中にアメリカの金融危機・政府によるbailout等の大きな出来事がリアルタイムで起こったので、それに関しても授業で取り上げられました。
Writing & Research
これはLL.M.全員受講必須の授業で、lawyerとして必要なwriting能力や、westlawとLexisというオンラインでの判例・文献等の検索サービスの利用法を通じたresearch能力習得に向けたものです。
LL.M. English
通常の授業とは別個で、英語力に不安のあるLL.M.生を対象に、ELC(English Language Center)という大学の語学教育機関の先生が英語の授業をしてくれています。
現在参加しているのは私を含めて4~5人程度ですが、少人数であるが故のメリットを生かし、その都度我々の要望を聞いてくれ、発音や日常会話などの授業をしてもらっています。
週替わり日記2008秋学期 その1 H.T.の場合 [週替わり日記(2008-2009)]
ご無沙汰しております。ロースクール2年目のH.T.です。
LL.M.で2年目というと少し不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、バンダービルトロースクールでは、Law and Business ProgramというLL.M.の2年目向けのコースがあり、私も同プログラムを履修するため、今学期も在籍しています(私の場合は秋学期でLaw and Business Programを修了する予定で、修了するとCertificateがもらえます)。
今年の秋学期は1年目のように授業についていくだけで精一杯という状況もなく、勉強をしていることに充実感を感じることも多くなり、ロースクールでの勉強が楽しいと思えるようになってきました。
1.秋学期の週間スケジュール
2.授業の様子
今学期はM&Aと独禁法を主に勉強したいと考え、ロースクールの科目である「経済規制と独占禁止法」、ショートコース(「EU競争法」、「商標法」)のほか、Owenビジネススクールとの合同授業である「M&Aの法とファイナンス」及びOwenビジネススクールの科目である「中小企業のマネジメント」を受講しており、合計10単位を登録しました。
バンダービルトロースクールでは、ロースクールの科目以外にもOwenビジネススクールのファイナンスやマネジメント関連科目の一部を受講して卒業単位に換算することができ、もちろんLaw and Business Programの認定単位にもなっています。
「M&Aの法とファイナンス」と「中小企業のマネジメント」の両授業では、ひたすらケースブックと格闘するというロースクールの勉強スタイルとは違い、クラスディスカッションやグループワークなどのビジネススクールのメソッドで授業が進められていくので、ロースクールとは一味違った経験をすることができます。また、ロースクールとビジネススクールの学生の態度や授業の方法を比較してみて、双方が大きく違っていることに気付かされます。ロースクールでは宿題として出される膨大なケースブックを読んで授業に臨み、授業中は多くの学生がひたすらノートをとることに集中します。また、時々教授から指名され、回答しなければならないこともあります。ロースクールでの成績評価は、授業中の発言を加点する場合はあるものの、期末試験で一発勝負ということが多いです。一方ビジネススクールでは、グループワークや授業中の発言が成績に占める割合が高く(試験の割合は相対的に低いようです)、クラスでは積極的に発言をする学生が多いです(授業はスライドや配布資料を使って行われることが多く、ノートテーキングはあまり必要ないようです)。さらに、ロースクールの場合はほとんどが個人で勉強を進めるのに対し、ビジネススクールではグループに対して宿題が出されることが多く、週末はグループで集まって一緒に課題を完成させるのが一般的です(誰とチームを組むのかが大きなポイントになるようです)。
特に私が受講している「M&Aの法とファイナンス」ではロースクールとビジネススクールの共同授業であることから、双方の学生の違いが顕著に現れており、授業中もビジネススクールの学生は積極的に手を上げて発言する一方、ロースクールの学生はあまり発言せず、ノートテーキングに励んでいる学生も多く、学生の資質も大きく違っているのだと実感しています。
私について言えば、「M&Aの法とファイナンス」では履修の前提としてファイナンスと会社法の知識が求められており、ビジネススクールから参加している学生はファイナンス専攻の学生が多いことから、ミーティングでファイナンスの議論が始まるとついていくのは大変で、毎週末のミーティングの準備にはかなりの時間をかけています。
また、渡米から1年が経過して英語力はかなり上達したものの、チームミーティングなどでアメリカ人と対等に議論ができるレベルには至っていないと感じており、単位には換算されませんが、英語力の更なる向上のためELC(Vanderbilt English Language Center)の上級英会話のクラスを受講しています。ELCでは、留学生のためのさまざまな英語プログラム(LL.M. のサマースクール、LL.M. English等)を用意しており、特別なプログラム以外の通常のコースについても、バンダービルトの学生は1科目までは無料で受講することができます。
今学期は通常のロースクールの授業に加えビジネススクールの授業を受講することで、今までとは違った経験をすることができ、自分にとっても新たな成長の機会を見つけることができたことにとても満足しているところです。
3.学校外生活
ナッシュビルでの生活も2年目に入り、アメリカ生活に対する新鮮味は薄れましたが、安定した毎日を過ごすことができています。
週末の主な過ごし方としては、買い物や食事会などのほか、最近はカントリーミュージックを中心とした音楽のライブを見に行く、若しくはゴルフをするということが多いです。
ナッシュビルは「ミュージックシティ」と言われているだけあって、音楽のライブやイベントなどが盛んに開催されており、ライブを探して見に行くのはナッシュビルならではの楽しみだと思っています。ゴルフについては、練習場やゴルフ場が近郊にたくさんあり、9ホールであれば予約なしでも10ドルほどで回れますので、少し暇を見つけるとクラスメートや日本人の友人とともによく出かけています。
また、長距離ドライブにも慣れてきましたので、週末などを利用して遠出することもあります。ナッシュビルから1泊2日程度で行ける場所としては、メンフィス(片道約3時間)、アトランタ(片道約4時間)、グレートスモーキーマウンテン国立公園(片道約4時間)、シンシナティ(片道約5時間)、インディアナポリス(片道約5時間)といったあたりになりますが、先日はメジャーリーグ観戦を兼ねて1泊2日の日程でセントルイスに行ってきましたので、その模様をお伝えしたいと思います。
セントルイスはナッシュビルから車で片道約5時間ほどで、距離にすると500キロほどありますので日本の感覚ではかなり遠いのですが、アメリカで片道5時間といえば、「近い」範囲に入ります。セントルイスにはナッシュビルから高速道路を北西に向かってひたすら走り、途中ケンタッキー州とイリノイ州を通過して行きますが、高速道路の制限速度は65~70マイル(時速約105~113キロ)で、道幅も広く交通量も少ないので快適に運転できます(ただし、ひたすら運転し続ける必要があります)。朝早くナッシュビルを出発すれば、昼ごろにはセントルイス市街に到着することができます。
セントルイスでは、1日目はメジャーリーグ観戦とゲートウェイアーチの見学、2日目はバドワイザーの工場見学をしたほか、ワシントン大学に立ち寄りました。
メジャーリーグはカーディナルス対ダイヤモンドバックスの試合を観戦し、炎天下の中でのデーゲームでしたが、幸いにも打撃戦でホームランもたくさん飛び出し、とてもよい試合でした。
試合後は球場のすぐ近くにあるゲートウェイアーチを見学しました。ゲートウェイアーチはセントルイスのシンボルにもなっているのですが、1965年に建てられたものにもかかわらず(日本人の感覚ではそう古くないかと思います)、既にナショナルメモリアルになっており、歴史の浅いアメリカでは文化財に対する考え方も日本とは異なるようです。
2日目は朝から市内にあるバドワイザーの工場を見学しました。バドワイザーを製造しているアンハイザーブッシュ社はセントルイスに本社があり、工場見学は予約なしで無料で参加できます(所要時間は1時間半ほどです)。また、見学の最後には無料でバドワイザーが試飲できますが、工場自体が基本的に車で行かなければならない場所にあるにもかかわらず、見学に来た人の多くは普通に試飲しています(私の場合は妻に運転を任せて心置きなく試飲しました)。実際、ナッシュビルのアメリカ人にもレストランでとりあえず食事の最初にビールやワインを飲み、少し酔いを醒ましてから運転して帰る人が多く、車社会であるアメリカではやむを得ないという感覚なのだと思います(運転免許試験でも「ビールを3本飲むと3時間以上休む必要がある」というのが答えになっているほどです)。
その後は同市内にあるワシントン大学に立ち寄りました。ワシントン大学はロースクールを出願した際に合格通知をいただいたものの、結局進学しなかったのでどんなところか少し興味がありました。キャンパスはセントルイスの中心から少し西に行ったところにあり、付近には大きな公園があってとても緑豊かです。また、キャンパスはレンガ造りで統一されていてとても美しく、中西部の名門と呼ばれるにふさわしい雰囲気を醸し出しています。せっかくなのでロースクールも少し覗いてみましたが、建物自体は重厚であるものの、中は新しくとても快適そうです。
私がロースクールに出願したときにはキャンパスビジットは全くしなかったので、人から聞いた話やインターネット上の情報を頼りにしていたのですが、「百聞は一見にしかず」というとおり実際キャンパスを訪れてみて、どんな雰囲気の大学で、周りに何があってどんな生活ができるのかといったことを自分の目で確かめるということが非常に大事だということを改めて感じました。
今回の旅は1泊2日でしたが、セントルイスの見どころを概ね見ることができ、とても満足することができました。しかしながら、自宅に帰ってからは宿題の山が待っており、疲れた体に鞭打って深夜までかかって宿題をなんとか終わらせました。ロースクールでは勉強との兼ね合いでなかなか遠出するチャンスはないかもしれませんが、たまには思い切って遠くに出かけてみると、新たな発見や経験をすることができるのではないかと思います。
LL.M.で2年目というと少し不思議に思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、バンダービルトロースクールでは、Law and Business ProgramというLL.M.の2年目向けのコースがあり、私も同プログラムを履修するため、今学期も在籍しています(私の場合は秋学期でLaw and Business Programを修了する予定で、修了するとCertificateがもらえます)。
今年の秋学期は1年目のように授業についていくだけで精一杯という状況もなく、勉強をしていることに充実感を感じることも多くなり、ロースクールでの勉強が楽しいと思えるようになってきました。
1.秋学期の週間スケジュール
2.授業の様子
今学期はM&Aと独禁法を主に勉強したいと考え、ロースクールの科目である「経済規制と独占禁止法」、ショートコース(「EU競争法」、「商標法」)のほか、Owenビジネススクールとの合同授業である「M&Aの法とファイナンス」及びOwenビジネススクールの科目である「中小企業のマネジメント」を受講しており、合計10単位を登録しました。
バンダービルトロースクールでは、ロースクールの科目以外にもOwenビジネススクールのファイナンスやマネジメント関連科目の一部を受講して卒業単位に換算することができ、もちろんLaw and Business Programの認定単位にもなっています。
「M&Aの法とファイナンス」と「中小企業のマネジメント」の両授業では、ひたすらケースブックと格闘するというロースクールの勉強スタイルとは違い、クラスディスカッションやグループワークなどのビジネススクールのメソッドで授業が進められていくので、ロースクールとは一味違った経験をすることができます。また、ロースクールとビジネススクールの学生の態度や授業の方法を比較してみて、双方が大きく違っていることに気付かされます。ロースクールでは宿題として出される膨大なケースブックを読んで授業に臨み、授業中は多くの学生がひたすらノートをとることに集中します。また、時々教授から指名され、回答しなければならないこともあります。ロースクールでの成績評価は、授業中の発言を加点する場合はあるものの、期末試験で一発勝負ということが多いです。一方ビジネススクールでは、グループワークや授業中の発言が成績に占める割合が高く(試験の割合は相対的に低いようです)、クラスでは積極的に発言をする学生が多いです(授業はスライドや配布資料を使って行われることが多く、ノートテーキングはあまり必要ないようです)。さらに、ロースクールの場合はほとんどが個人で勉強を進めるのに対し、ビジネススクールではグループに対して宿題が出されることが多く、週末はグループで集まって一緒に課題を完成させるのが一般的です(誰とチームを組むのかが大きなポイントになるようです)。
特に私が受講している「M&Aの法とファイナンス」ではロースクールとビジネススクールの共同授業であることから、双方の学生の違いが顕著に現れており、授業中もビジネススクールの学生は積極的に手を上げて発言する一方、ロースクールの学生はあまり発言せず、ノートテーキングに励んでいる学生も多く、学生の資質も大きく違っているのだと実感しています。
私について言えば、「M&Aの法とファイナンス」では履修の前提としてファイナンスと会社法の知識が求められており、ビジネススクールから参加している学生はファイナンス専攻の学生が多いことから、ミーティングでファイナンスの議論が始まるとついていくのは大変で、毎週末のミーティングの準備にはかなりの時間をかけています。
また、渡米から1年が経過して英語力はかなり上達したものの、チームミーティングなどでアメリカ人と対等に議論ができるレベルには至っていないと感じており、単位には換算されませんが、英語力の更なる向上のためELC(Vanderbilt English Language Center)の上級英会話のクラスを受講しています。ELCでは、留学生のためのさまざまな英語プログラム(LL.M. のサマースクール、LL.M. English等)を用意しており、特別なプログラム以外の通常のコースについても、バンダービルトの学生は1科目までは無料で受講することができます。
今学期は通常のロースクールの授業に加えビジネススクールの授業を受講することで、今までとは違った経験をすることができ、自分にとっても新たな成長の機会を見つけることができたことにとても満足しているところです。
3.学校外生活
ナッシュビルでの生活も2年目に入り、アメリカ生活に対する新鮮味は薄れましたが、安定した毎日を過ごすことができています。
週末の主な過ごし方としては、買い物や食事会などのほか、最近はカントリーミュージックを中心とした音楽のライブを見に行く、若しくはゴルフをするということが多いです。
ナッシュビルは「ミュージックシティ」と言われているだけあって、音楽のライブやイベントなどが盛んに開催されており、ライブを探して見に行くのはナッシュビルならではの楽しみだと思っています。ゴルフについては、練習場やゴルフ場が近郊にたくさんあり、9ホールであれば予約なしでも10ドルほどで回れますので、少し暇を見つけるとクラスメートや日本人の友人とともによく出かけています。
また、長距離ドライブにも慣れてきましたので、週末などを利用して遠出することもあります。ナッシュビルから1泊2日程度で行ける場所としては、メンフィス(片道約3時間)、アトランタ(片道約4時間)、グレートスモーキーマウンテン国立公園(片道約4時間)、シンシナティ(片道約5時間)、インディアナポリス(片道約5時間)といったあたりになりますが、先日はメジャーリーグ観戦を兼ねて1泊2日の日程でセントルイスに行ってきましたので、その模様をお伝えしたいと思います。
セントルイスはナッシュビルから車で片道約5時間ほどで、距離にすると500キロほどありますので日本の感覚ではかなり遠いのですが、アメリカで片道5時間といえば、「近い」範囲に入ります。セントルイスにはナッシュビルから高速道路を北西に向かってひたすら走り、途中ケンタッキー州とイリノイ州を通過して行きますが、高速道路の制限速度は65~70マイル(時速約105~113キロ)で、道幅も広く交通量も少ないので快適に運転できます(ただし、ひたすら運転し続ける必要があります)。朝早くナッシュビルを出発すれば、昼ごろにはセントルイス市街に到着することができます。
セントルイスでは、1日目はメジャーリーグ観戦とゲートウェイアーチの見学、2日目はバドワイザーの工場見学をしたほか、ワシントン大学に立ち寄りました。
メジャーリーグはカーディナルス対ダイヤモンドバックスの試合を観戦し、炎天下の中でのデーゲームでしたが、幸いにも打撃戦でホームランもたくさん飛び出し、とてもよい試合でした。
試合後は球場のすぐ近くにあるゲートウェイアーチを見学しました。ゲートウェイアーチはセントルイスのシンボルにもなっているのですが、1965年に建てられたものにもかかわらず(日本人の感覚ではそう古くないかと思います)、既にナショナルメモリアルになっており、歴史の浅いアメリカでは文化財に対する考え方も日本とは異なるようです。
2日目は朝から市内にあるバドワイザーの工場を見学しました。バドワイザーを製造しているアンハイザーブッシュ社はセントルイスに本社があり、工場見学は予約なしで無料で参加できます(所要時間は1時間半ほどです)。また、見学の最後には無料でバドワイザーが試飲できますが、工場自体が基本的に車で行かなければならない場所にあるにもかかわらず、見学に来た人の多くは普通に試飲しています(私の場合は妻に運転を任せて心置きなく試飲しました)。実際、ナッシュビルのアメリカ人にもレストランでとりあえず食事の最初にビールやワインを飲み、少し酔いを醒ましてから運転して帰る人が多く、車社会であるアメリカではやむを得ないという感覚なのだと思います(運転免許試験でも「ビールを3本飲むと3時間以上休む必要がある」というのが答えになっているほどです)。
その後は同市内にあるワシントン大学に立ち寄りました。ワシントン大学はロースクールを出願した際に合格通知をいただいたものの、結局進学しなかったのでどんなところか少し興味がありました。キャンパスはセントルイスの中心から少し西に行ったところにあり、付近には大きな公園があってとても緑豊かです。また、キャンパスはレンガ造りで統一されていてとても美しく、中西部の名門と呼ばれるにふさわしい雰囲気を醸し出しています。せっかくなのでロースクールも少し覗いてみましたが、建物自体は重厚であるものの、中は新しくとても快適そうです。
私がロースクールに出願したときにはキャンパスビジットは全くしなかったので、人から聞いた話やインターネット上の情報を頼りにしていたのですが、「百聞は一見にしかず」というとおり実際キャンパスを訪れてみて、どんな雰囲気の大学で、周りに何があってどんな生活ができるのかといったことを自分の目で確かめるということが非常に大事だということを改めて感じました。
今回の旅は1泊2日でしたが、セントルイスの見どころを概ね見ることができ、とても満足することができました。しかしながら、自宅に帰ってからは宿題の山が待っており、疲れた体に鞭打って深夜までかかって宿題をなんとか終わらせました。ロースクールでは勉強との兼ね合いでなかなか遠出するチャンスはないかもしれませんが、たまには思い切って遠くに出かけてみると、新たな発見や経験をすることができるのではないかと思います。
受験体験記 Kさん [受験体験記(2008年入学)]
1.略歴
(1)在籍プログラム:LL.M.(2009年度)
(2)留学形態:社費留学
(3)職務経験:保険会社に6年間勤務
(4)海外経験:特になし
2.留学の動機
・アメリカの最新の企業法制、特にガバナンス関連の法制を学びたいと思ったから。
・異文化を体験することにより、自身の見識・感性の幅を広げたいと思ったから。
3.受験対策
(1)TOEFL
2008年入学を目指す我々は、日本でiBTが本格実施された最初の年の受験生で、海外留学・生活経験のない私にとってスコアメイキングには大変苦労しました。結局私は2007年に例外的に日本で実施されたPBTを11月に受験し、それでかろうじて一般的に必要とされる600点(iBT100相当)に届いたという状況でした。
そんな状況の私の受験体験がお役に立てるかは自信がありませんが、私が取り組んだ対策は以下の通りです。
(Reading)
・「TOEFLテスト英単語3800」のレベル3まで覚える。
・PCの画面で英語を読むことに慣れるのと、理系問題対策のために、National GeographicのHPに載っている記事を読む。
(Listening)
・ETSが出している、Official guideのサンプル問題の音源を何度も何度もシャドーイング。
(Speaking) (Writing)
・GWにアゴスの集中講義を受講。しかし、Speakingは最後まで低スコアのままで終わってしまいました。
(2)Essay・推薦状
大阪でMBA受験指導をしている濱口塾という個人経営の予備校を利用。理想としては夏までにTOEFLの勉強を終了し、9月頃からはEssayだけに集中したかったのですが、TOEFLが長引いたので結局9月からEssay対策はTOEFLの勉強と並行して進めざるを得ませんでした。
Law schoolのessayは基本的にどの学校も似た内容を聞かれるので、最初のひな形が完成すれば後は多少カスタマイズするだけで済みます。最初のひな形作成にじっくり時間をかけるべきと思います。
推薦状は、大学のゼミの先生2人と、LL.M.留学経験のある会社の上司1人にお願いしました。
4.バンダービルト大学を選んだ理由
・LL.M.が少人数でアットホームな雰囲気だから。
-このブログや、実際に日本人卒業生の方とお会いして感じた、バンダービルト大学のアットホームな雰囲気が魅力でした。それを象徴するものとして、バンダービルトのロースクールでは、毎週金曜日の夕方に、学生同士・学生と大学のスタッフが親交を深めるのを目的にBlackacreというパーティが大学主催で開催され、無料で食事やドリンクが提供されます。授業の予習等で忙しいですが、多くの人とコンタクトできるいい機会なので、積極的に参加しようと考えています。このようなイベントが企画されている大学はそう多くはないのではないでしょうか。
ちなみに、2008年の入学は、JDが200人弱、LL.M.が30人(うち日本人は6人)です。
・アドミッションの方が非常に親切な対応をしてくれたから。
-受験過程を通じて、そして実際にアメリカに来てから痛感したのですが、アメリカでの事務処理は日本人の感覚からすると驚くほどいい加減に感じられます。出願過程においても、出したはずの書類が届いてないと言われたり、こちらからの問い合わせの回答が数週間かかるという大学も少なくありませんでした。
一方でバンダービルトのアドミッションは、些細な質問でも迅速丁寧にメールで返信してくれました。小さな話かもしれませんが、色々と不安が多い受験生としては非常に有り難く、好印象を持てました。
実際にこちらに来てからも、大学の授業関係のことだけでなく、生活セットアップの細々したことまで親身に相談に乗っていただいたり、また、英語が苦手なLL.M.生向けに、通常の授業とは全く別の、英語自体を学ぶ授業も設定していただいたりと、アドミッションの方には本当にお世話になっています。
5.最後に
長い受験生活は肉体的にも精神的にも本当に苦しいものですが、留学を通じて多くのものが得られると思いますので、最後まであきらめずにがんばってください。
(1)在籍プログラム:LL.M.(2009年度)
(2)留学形態:社費留学
(3)職務経験:保険会社に6年間勤務
(4)海外経験:特になし
2.留学の動機
・アメリカの最新の企業法制、特にガバナンス関連の法制を学びたいと思ったから。
・異文化を体験することにより、自身の見識・感性の幅を広げたいと思ったから。
3.受験対策
(1)TOEFL
2008年入学を目指す我々は、日本でiBTが本格実施された最初の年の受験生で、海外留学・生活経験のない私にとってスコアメイキングには大変苦労しました。結局私は2007年に例外的に日本で実施されたPBTを11月に受験し、それでかろうじて一般的に必要とされる600点(iBT100相当)に届いたという状況でした。
そんな状況の私の受験体験がお役に立てるかは自信がありませんが、私が取り組んだ対策は以下の通りです。
(Reading)
・「TOEFLテスト英単語3800」のレベル3まで覚える。
・PCの画面で英語を読むことに慣れるのと、理系問題対策のために、National GeographicのHPに載っている記事を読む。
(Listening)
・ETSが出している、Official guideのサンプル問題の音源を何度も何度もシャドーイング。
(Speaking) (Writing)
・GWにアゴスの集中講義を受講。しかし、Speakingは最後まで低スコアのままで終わってしまいました。
(2)Essay・推薦状
大阪でMBA受験指導をしている濱口塾という個人経営の予備校を利用。理想としては夏までにTOEFLの勉強を終了し、9月頃からはEssayだけに集中したかったのですが、TOEFLが長引いたので結局9月からEssay対策はTOEFLの勉強と並行して進めざるを得ませんでした。
Law schoolのessayは基本的にどの学校も似た内容を聞かれるので、最初のひな形が完成すれば後は多少カスタマイズするだけで済みます。最初のひな形作成にじっくり時間をかけるべきと思います。
推薦状は、大学のゼミの先生2人と、LL.M.留学経験のある会社の上司1人にお願いしました。
4.バンダービルト大学を選んだ理由
・LL.M.が少人数でアットホームな雰囲気だから。
-このブログや、実際に日本人卒業生の方とお会いして感じた、バンダービルト大学のアットホームな雰囲気が魅力でした。それを象徴するものとして、バンダービルトのロースクールでは、毎週金曜日の夕方に、学生同士・学生と大学のスタッフが親交を深めるのを目的にBlackacreというパーティが大学主催で開催され、無料で食事やドリンクが提供されます。授業の予習等で忙しいですが、多くの人とコンタクトできるいい機会なので、積極的に参加しようと考えています。このようなイベントが企画されている大学はそう多くはないのではないでしょうか。
ちなみに、2008年の入学は、JDが200人弱、LL.M.が30人(うち日本人は6人)です。
・アドミッションの方が非常に親切な対応をしてくれたから。
-受験過程を通じて、そして実際にアメリカに来てから痛感したのですが、アメリカでの事務処理は日本人の感覚からすると驚くほどいい加減に感じられます。出願過程においても、出したはずの書類が届いてないと言われたり、こちらからの問い合わせの回答が数週間かかるという大学も少なくありませんでした。
一方でバンダービルトのアドミッションは、些細な質問でも迅速丁寧にメールで返信してくれました。小さな話かもしれませんが、色々と不安が多い受験生としては非常に有り難く、好印象を持てました。
実際にこちらに来てからも、大学の授業関係のことだけでなく、生活セットアップの細々したことまで親身に相談に乗っていただいたり、また、英語が苦手なLL.M.生向けに、通常の授業とは全く別の、英語自体を学ぶ授業も設定していただいたりと、アドミッションの方には本当にお世話になっています。
5.最後に
長い受験生活は肉体的にも精神的にも本当に苦しいものですが、留学を通じて多くのものが得られると思いますので、最後まであきらめずにがんばってください。