週替わり日記2012秋学期 Bの場合 [週替わり日記(2012-2013)]
1.秋学期のスケジュール
ロースクールでは、知的財産法を学びたいと考えていましたので、できる限り知的財産に関する科目を履修しました。
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AM |
PM |
Mon |
Contracts |
予習 |
Tue |
Contracts |
Introduction to Legal Research, Writing, and Analysis in the U.S. |
Wed |
Intellectual Property Survey |
予習 |
Thu |
Introduction to Legal Research, Writing, and Analysis in the U.S. Intellectual Property Survey |
Life of the Law-LL.M. Copyright Law |
Fri |
Introduction to Legal Research, Writing, and Analysis in the U.S. Intellectual Property Survey |
余暇 or 予習 |
Sat |
余暇 or 予習 |
余暇 or 予習 |
Sun |
余暇 or 予習 |
余暇 or 予習 |
2.秋学期に履修した科目の様子
Aさんが説明している科目については省略しますので、週替わり日記2012秋学期 Aの場合を参照してください。
(1) Intellectual Property Survey
特許、商標、著作権を中心に、アメリカの知的財産の基礎を学ぶことができる授業です。Surveyという名称に従って、基本的な事項を学習することに主眼が置かれていましたが、日本でも聞いたことのあるアメリカの代表的な判例だけでなく、最新の重要判例も含めて幅広く取り上げられていました。教授は、単に一方的に講義を進められるのではなく、時には映像や音楽を用いて説明されたり、具体的事例について議論する機会を設けられたり、学生の興味を引く形で指導してくださいました。
(2) Copyright Law
本年度から新しく担当された実務家の教授は、著作権全般を意欲的に教えてくださいました。毎回の授業のために読むべき判例の数が多く、上述の秋学期のスケジュールの通り、木曜日に4科目履修していた身には、正直予習をこなすだけでも大変でした。興味のある科目を履修することを優先すると、日程に偏りが生じることがあると思いますので、その場合は計画的に予習することが肝要であると思います。授業内容については、Intellectual Property Surveyにおいても取り上げられた判例を学ぶこともありましたが、著作権法の詳細な部分まで対象とされていた印象です。
3.ナッシュビルでの生活
(1) ロースクール内
ロースクールの授業は、想像していたよりも大変でした。その理由は、LL.M.の規模はもちろんJ.D.の規模も小さいため、結果的に少人数の授業となること、そして、J.D.の学生と一緒の授業ではLL.M.の学生もJ.D.の学生と同じように扱われることにあると思います。私の場合、英語に非常に苦労しているので、授業で発言が求められることに備えて、できる限り予習に時間を割くようになり、必然的に勉強することになるという点は良かったと思います。
(2) ロースクール外
ナッシュビルの気候は東京に近いですが、夏は気温が高くても東京ほど湿度が高くないので、過ごしやすかったです。また、女性単身での留学でしたので、留学先の決定において治安も重要な要素の一つでした。もちろん常に安全に配慮して生活しているということもあると思いますが、これまで危険を感じたことはありません。日本でテネシー州に行くと言うと、南部なので差別があるかもしれないとしばしば言われましたが、今のところ、差別されたと感じたことはありません。むしろ親切にしてもらうことの方が多いように感じています。さらに、車なしで生活できるのかという点も渡米時の懸念事項でした。この点は、ロースクールの近くに住めば、多少不便ではありますが、車なしでの生活は十分可能です。実際、日本人以外のLL.M.生は大学卒業直後に若くして留学している人が多いこともあって、車を持っていない人の方が多いように思いました。日々の買い物は、バスで近くのスーパーに行っています(ただし、日本の食材を買いたい時は、日本食材の店まで、車を持っている友人に乗せて行ってもらっています。)。ロースクール生は無料でバスに乗ることができますが、土日はバスの本数が少ないのが難点です。
(3) 最後に
周りの人に支えられて、ロースクール内外の生活を楽しく過ごすことができています。英語への苦手意識から留学するべきか否か迷った時期もありましたが、実際に留学してみて、日本で働き続けているだけでは出会えないたくさんの人たちに出会えたことが、何よりの収穫だと思います。