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週替わり日記 番外編 CMAミュージックフェスティバル [週替わり日記(2007-2008)]

2008年LL.M.のH.T.です。ご無沙汰しています。
先日、ナッシュビルのダウンタウンで「CMAミュージックフェスティバル」というカントリーミュージックのビッグイベントが開催され、barbriの真っ最中ではありましたが、せっかくなので見に行ってみましたのでその模様をご紹介します。

CMAミュージックフェスティバルとは

 CMAミュージックフェスティバル(以下「CMAフェスタ」)は、カントリーミュージックの全米最大のイベントであり、カントリーミュージックの中心地であるここナッシュビルで毎年6月上旬に4日間にわたり開催されています。CMAフェスタは1972年に「ファン・フェアー」として始まり、今年で27回目を迎えましたが、その規模は年々拡大し、今ではナッシュビルでも最大のイベントのひとつとなっています(ナッシュビルではこのほかカントリーのビッグイベントとして、カントリーのグラミー賞にあたる「CMAアワード」が11月に開催されます)。今年は6月5日から8日の4日間にわたり開催され、連日全米から集まったファンでにぎわいました(入場者は4日間で延べ20万人近くになったようです)。CMAフェスタでは、NFLテネシータイタンズのフットボールスタジアム(LPフィールド)において連夜ライブが開催されたほか、ダウンタウンのあちらこちらにライブステージが設けられ、終日ライブが行われました。また、カントリーの大物スターのサイン会なども開かれ、カントリーファンにとってはミュージシャンと身近に接することができる貴重な機会となりました。

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カントリーミュージックについて

 日本ではカントリーミュージックはほとんど知られておらず、私も以前は伝統的で古臭い演歌のようなものだと思っていましたが、現在のカントリーはポップスやロックなどとの融合も進んでおり、一度聞いただけではポップスやロックとの区別がつかないものもかなりあります(日本で洋楽ポップスとして売られていて、実はカントリーというものも結構あるようです)。ミュージシャンのスタイルもカウボーイハットに模様の入ったシャツ・ジーンズ・ブーツといった伝統的なものだけではなく、ぱっと見ただけではカントリー歌手に全く見えないスタイルのミュージシャンも数多くいます。実際にカントリーは現在アメリカでも最も人気のある音楽ジャンルのひとつであり、若者からお年寄りまで幅広い年齢層に人気があります。また、ビルボードなどの全米のヒットチャートにも数多くランクインしており、カントリーのトップスターはミリオンセラーを連発するとともに、全米のコンサート会場を超満員にするほど人気があるほか、若手人気ミュージシャンも次々に台頭しています。
 ナッシュビルはカントリーミュージックの中心地として、数多くのスタジオやレコード会社があるほか、カントリーミュージシャンの多くはナッシュビル近郊に在住しており、超高級住宅地であるベルミードにも数多くのミュージシャンが住んでいるようです。また、私自身は目撃したことはありませんが、ベルミード近くの高級スーパーや大学の近くのレストランなどにもカントリーミュージシャンがよく来ているそうです。

CMAフェスタの様子(LPフィールドでのライブ)

 CMAフェスタには毎年カントリーのスーパースターをはじめとした第一線で活躍しているミュージシャンが多数出演しており、カントリーのスーパースターを間近で見ることができる数少ないイベントです。今回のLPフィールドでのライブでは4日間で30組以上のミュージシャンが出演し、CMAフェスタ全体ではベテランからアイドルまで合計300組以上のミュージシャンが各ライブ会場に出演しました。

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 連夜のLPフィールドでのライブはアメリカ空軍のジェット機が4機編隊で轟音を立ててスタジアム上空を通過することで始まりました。

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 1日目のライブはモンゴメリー・ジェントリーで始まり、ケリー・ピックラー、ジュエル、テイラー・スウィフト、シュガーランドなどの若手シンガーが出演しました。その中でもケリー・ピックラーとテイラー・スウィフトはまだ20歳前後で、スタイルはほとんどアイドルといっても過言ではないほどです(歌もポップスに近いですがカントリーです)。また1日目にはサプライズゲストとして、ラスカル・フラッツが登場しました。

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 2日目はカントリーの実力派歌手が登場し、キャリー・アンダーウッド、フェイス・ヒルなどの女性有名シンガーが出演しました。観客の年齢層は若者からお年寄りまでとてもに幅広い層にわたっていましたが、ほとんどがカントリーの大ファンであるからか、曲に合わせて大合唱したり、踊ったりしている人も周りにはたくさんいて驚きました。2日目の最後にはサプライズゲストとしてキース・アーバン(ニコール・キッドマンの夫)が出演し、会場は深夜まで大変盛り上がりました。

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 3日目はアラン・ジャクソンやケニー・ロジャースといった大御所的なミュージシャンが出演し、どちらかというとカントリー色の強いステージでしたが、特にアラン・ジャクソンが出演したときには客席から黄色い声援が飛び交い、カントリーのスーパースターの人気の根強さを実感しました。

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 そして最終日である4日目は、人気テレビ番組ハンナ・モンタナの主人公役であるマイリー・サイラスの父親ビリー・レイ・サイラスやサラ・エヴァンスが登場したほか、最後は20年ぶりの登場となるドワイト・ヨーカムで締めくくり、4日間のライブが終了しました。

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 4日間のライブは連日4時間にわたり、特に最終日には体力の限界を感じましたが、隣の観客ともすっかり意気投合し、とても楽しい4日間を過ごすことができました。また、この4日間でカントリーミュージックとファンのパワーに圧倒され、終わってみると妻ともどもすっかりカントリーミュージックの虜になってしまい、ナッシュビルに来た甲斐があったと今更ながら実感しました。
また、4日間のライブで歌われた数多くの曲は、伝統的なカントリーの要素が強いものから、ポップスやロックとの区別がほとんどつかないものまでとてもバラエティに富んでおり、今でもカントリーミュージックが進化し続けていることがよく分かりました。

 なお、今回のLPフィールドでのライブの模様は、9月に3大ネットワークのひとつであるABCで全米に放送される予定となっていますので、アメリカにいらっしゃる方はぜひご覧ください。

 今回CMAフェスタでは、カントリーミュージックのアメリカでの人気に比べ、日本ではほとんど知られていないことのギャップに気が付き、日本人の知らないアメリカの姿を垣間見ることができたような気がします。おおげさかもしれませんが、ナッシュビルではカントリーミュージックを通じて東海岸や西海岸とは一味違うアメリカを発見できるのではないでしょうか。

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