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九週目 Hideの場合 その2 [週替わり日記(2006-2007)]

 ナッシュビルでは一足早く冬が過ぎ去ろうとしています。最近では最高気温が15度ほどの日もあります。今年は暖冬ということもあり、日中の最高気温が氷点下になる日はほとんどありませんでした。雪もちらっと降ったのを見かけましたが、積もることもありませんでした。さすが南部だけあって、アメリカのなかでも非常に過ごしやすい地域だと言えると思います。

1.週間スケジュール


 今学期は4科目(10単位)を履修しています。Mayさん同様、ショートコースを2科目履修しているため、見た目より忙しい日々を送っています。

2.授業の様子

 証券取引法は、Mayさん、Yさんを含む計7名のLL.M.生が履修しています。担当のトーマス教授はクリアな英語でゆっくり話そう心がけてくれ、また、留学生からの(下手な英語での)質問にも嫌な顔をせずに対応くださいます(教授はLL.M.プログラムの総括責任者でもあります)。

 私は証券取引法にかかる実務経験があるので、何とか授業で活躍して、教授に名前を覚えてもらおうと取り組んでいます。特に、オフィスアワー(授業時間外に教授が生徒からの質問をオンサイトで受け付ける時間)では、実務家の視点から、日米間の相違点や、日本での慣行等を紹介しています。先日、教授から「君はいつも日本の証券界のことを色々話してくれて大変有益だ。ありがとう。」というお言葉をいただきました。リップサービスとは思いますが、うれしいものです。今後も頑張って話し続けようと、心に決めました。

 また、卒業後にNY Bar Examを受験する予定なので、Barの主要科目である不法行為法を履修しています。不法行為法はJD1年生の必修科目になっており、約100名のJD(アメリカ人)に混じって講義を受けています。LL.M.からはポーランド人、中国人と私の3名だけが履修しています。完全なるソクラテスメソッドで、教授は生徒の名前の入ったフラッシュカード(単語帳の大きいやつ)を片手にバンバン指名していきます。この何とも言えない緊張感がたまりません。

 授業は、ケースブック類似の架空話について、指名された人が原告被告それぞれの立場の弁護士としてどのような主張をするかという議論が中心です。私は1週目に指名されましたが、十分な主張が出来るまで許してくれませんでした。しどろもどろになりながらも何とか切り抜けられたときの達成感はたまりません。

3.学校外生活

 私が渡米前にもっとも心配していたのは食事面でした。ナッシュビルには日本食レストランがいくつかあるのですが、費用対効果の問題もあり、なかなか満足できないのが現実です。日本食に強いこだわりのある私は、何とかして日本の味を再現しようと工夫しています。

1)新鮮な刺身を食べたい!
 
 ナッシュビルの日本食材店では、マグロ(赤身)とサーモンしか取り扱いがありません。スーパーの魚は、火を通すことが前提になっているので、とても生で食べられる鮮度ではありません。日本食レストランで刺身を食べられますが、非常に高くてとても手が出ません。

 八方ふさがりの状況下でいろいろ調べた結果、シカゴの天助マーケットがメールオーダーを受け付けてくれることがわかりました。水曜日にEメールで注文を出すと、木曜の夕方に天助が宅急便(Fedex)で出荷、金曜の朝9時にはアパートに到着しています。発泡スチロールの箱に保冷材が入ってきっちり梱包されてきますので、鮮度抜群!冷凍ものも完全に凍った状態で届きました。ネタは、中トロ、赤身、カンパチ、真鯛、しめ鯖、いくら、ウニ等。日本のスーパーで買うものよりも鮮度が高く、非常に美味しかったです。

2) おでんが食べたい!

 冬の風物詩といえば「鍋。」寒い冬には鍋物が食べたくなるものです。韓国レストランでチゲ鍋もいいのですが、やはり日本の味が恋しくなります。車で20分ほどの隣町の日本食材店はおでん種の宝庫。厚揚げ、大根、ちくわ、ゴボウ天、さつま揚げ、きんちゃく、はんぺん、ちくわぶ、何でも揃います。じゃがいも、卵を近くのスーパーで調達し、ダシを取れは出来上がり!ちなみにこの日本食材店では、牛肉や豚肉(ともにロース、バラ)の薄切り肉も手に入るので、すきやき、しゃぶしゃぶ、お好み焼きも出来ますね。

3) やっぱり魚が食べたい!

 近所のスーパーの魚売り場には、定番のサーモン、マグロ、ナマズ(!)に加え、不定期に珍しい魚が入荷されます。今週はアンコウでした。アジア食材店で春菊、白菜、しいたけ、エノキ等の野菜や豆腐等を手に入れ、アンコウ鍋にしました。お味は日本のアンコウと同じでした。そのほか、カレイや鯛などもよくお目にかかります。カレイは煮付け、鯛は鯛めしにしましたが、どちらもとても美味しかったです。ちなみにこちらで魚を買うときは、1パウンド○ドルといった形で量り売りになります。初めは少し違和感がありました。

 このように、ナッシュビルでも少し手間をかければ、日本の味を再現することが十分可能です。料理全般で気になる方は、お気軽にお問い合わせください。

 さて次週は、LL.M.イチの幸せ者、T.T.さんの登場です。どうぞお楽しみに。


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