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二週目 Kの場合 [週替わり日記(2006-2007)]

 こんにちは。LL.M. に在籍するKと申します。この日記(8月27日~9月3日)は、私がナッシュビルに到着してからちょうど1ヵ月が経ち、授業の開始から2週間が経過した時点のものです。私は、日本で研究職に就くことを念頭に留学している者で、行政法や環境法に関心を持っています。こちらに来てから間もないこともあり、授業や生活において不慣れなことが多いのですが、そうした雰囲気が読者の皆さんに少しでも具体的に伝わったらうれしいです。それでは、早速スタートです!

1.週間スケジュール

2.授業の様子
 LL.M.の卒業要件としては、最低17単位をとらなければなりません。私は、来学期に時間をかけてリサーチペーパーを書きたいと考えているので、今学期は5科目14単位をとることにしました。他の人々から「きついと思うよ」と忠告を受けたのですが、興味深い授業が多かったこともあり、思い切って登録しました。正直なところ、受講したいと思う授業が他にもあり、泣く泣く諦めた次第です。この大学のプログラムには、私にとって魅力的な科目がいくつもありました。ただ授業が始まると、やはりこれくらいの登録数が自分の限界だな、と痛感しましたけどね。
 さて、月曜日と火曜日は3つの授業があるため、とても大変です。宿題としては、1科目につき20頁程度の読書が求められます。私の場合、内容を正確に理解して授業に臨むには、1科目につき最低3時間以上の予習が必要です。友達から「いつも図書館にいるね」と言われますが、それでも平日には授業の復習ができません。そのため、週末にその時間をとっています(ただ、意志が弱いため、今のところ他の用事で実現していません…)。
 授業については、素晴らしいと感じています。どの科目の教授も、エネルギッシュかつ丁寧に授業を進められます。僕は、自分の研究との関係もあり、とりわけLisa S. Bressman教授の「行政法」とW. Kip Viscusi教授(リスク規制分野の超有名人)の「規制の経済学と反トラスト法」に強い関心を持って授業を受けています。ただ残念なことに、どれほど正確に授業内容を把握できているかと問われると、「実はよく分からないことが多いのです」とうつむいてしまいます。とくに、教授とネイティブ学生の間で予想外の議論が始まると、ぜんぜん対応できません。仕方がないので、みんなが真剣な顔をしているときは真面目な顔をし、みんなが笑ったときは負けじと爆笑しています。そうしていると、ときどき何だか演劇の練習をしているような妙な気分になります。また、先生が生徒を指そうとして見回しているときに、反射的に目を逸らせてしまったりして、ちょっと悲しい気分になることもあります。
 しかし、こうした危機的状況にある私が、困ったなあと途方に暮れていると、それを察知したアドミッション・オフィスのシンシアさんが、助言者(mentor)を紹介してくれました。彼女は、渡米前からLL.M.学生の生活面から学習面まで、幅広く面倒をみてくれているのです。私はとくに憲法の授業で困っていたのですが、彼女がクラスの人にメールを送り、私の助言者を募ってくれました。火曜日にJさんという親切な助言者と会い、今後のことを相談しました。さらに、行政法の授業を録音するための手はずもシンシアさんが整えてくれました。ここでは、録音は原則として禁止されており、例外を認めてもらうには教授の特別許可が必要なのです。本当に、シンシアさんに感謝感謝!の毎日です。金曜日の授業が終わると、まだうまく泳げない頃に深いプールを泳がされて何とか泳ぎ終えたときのような、深い安堵感に包まれます。

3.学校外生活
 さて、そうした苦しい日々を終えた途端、待ちに待った自由時間がやってきます。今週は、金曜日にホームパーティーがあり、同級生と語らいつつ美味しい日本食を楽しむことができました。HideさんとMayさんはとても料理上手なのです。翌日は、インドで検察官をしている同級生のSさんが自宅に招いてくださり、本場の料理をご馳走してくれました(写真参照)。彼は心優しい愉快な友人で、最近よくご馳走になっています。こうした素敵な友人ができると、留学してよかったなあ、としみじみ思います。


 ところで、私は車を持っていないため、バス(平日20分に1本、休日1時間に1本程度)に乗って買い物に行っています。学生証を持っていれば、無料で乗ることができます。魚を売っているハリス・ティーターというスーパーに行く際に(学校前のバス停から10分くらい)、よく利用しています。また他にも、車をもっていない友人たちとタクシーに乗って買い物にでかけることもあります。自国で運転されていた方は車がないとかなり不便に感じられるようですが、私は日本でも運転していなかったので、それほど苦痛に感じていません。もちろん、車があれば世界はグッと広がります。そうしたお話は、これからの日記で他の方々がたっぷりと紹介してくれるはずです。どうぞお楽しみに!!
最後になりますが、週末の遊びすぎにはくれぐれもご注意くださいね。この日記を書いている日曜日の夜11時の時点で、私はまだ宿題が終わっておらず、夏休み終了前日の小学生の気分を味わっています。もうちょっと早くやっておけばよかったよ、ちぇっ!という気分です。

 さてさて次回は、料理上手のHideさんの登場です。どうぞご期待ください!

 Kのプロフィール・受験体験記はこちらです。
 http://blog.so-net.ne.jp/vanderbilt-law-japan/2006-08-21-7


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